校長室だより・・・かかわり「学び合い」
先週は,2年生が「栗の実郵便局」を開局し,全校からの手紙をポストから回収し,スタンプを押して,配達するという活動を行っていました。私のところにも手紙を届き,楽しく手紙を読み,返事を書きました。
さて,先週の火曜日は,2月の朝会でした。今回はテレビ朝会となりましたので,節分にちなんで「鬼といり豆」という絵本を読みました。その次の日に,6年生から手紙が届きました。「テレビ朝会の時に読んで下さった『節分』の本,とてもおもしろかったです。実は,その本,4年生の時に読んだことがあります。2年ぶりに聞いたその物語(本)は,少しなつかしく感じました。」という内容の手紙でした。他の学年の子供からも,「朝会のお話がためになります。」「これからもいいお話がんばってください。」という内容の手紙をいただきました。私が話したことに対して,考えたり思ったりしている子供たちがいるということ,そして,感想や思ったことを相手に伝えようとしていること,大変うれしいと思うとともに,頼もしさを感じます。『伝え合う』ということは,とてもすてきな行為だと思います。自分の思いを伝えるために,「言葉」「表情」「身振り手振り」などを駆使して相手に分かってもらおうと努力します。伝えられたことを,自分なりに考えて相手にまた返していくということ,ここから,学び合いが始まっています。
担任をしていたときに,ある子供が友達に自分の解き方を分かってもらおうと一生懸命説明していました。言葉が十分でないのでしょうか,友達が「まだ分からない。」という表情をしました。すると,別の子供が説明を始めたのです。「○○君の解き方は,・・・・・」と。さらに,別の子供も説明を始めました。同じ内容を話しているのですが,使う言葉も違いますし,説明の仕方も違ってきます。しばらくすると,分からないなという表情をしていた子供が「分かった!」と声をあげました。いい笑顔でした。最初に説明していた子供も,後から友達の解答の説明に必死になった子供たちも、ほっとした表情でした。そして,「分かった!」と声をあげた子供が私に言ったこと,それは,「先生に説明してもらうより,友達に説明してもらった方がよく分かった!」と。そのとおりなのです。子供同士が子供の言葉で伝え合い,学び合うことの方がずっと学びが深くなるものです。「学び合い」は,ノートやプリント,点数にも表れにくいものです。でも,友達や他の人とかかわり合ながらの学びは,「生きる力」となって,子供たちの中に育まれていきます。それが,違う場面や他の教科の中で生かされていくことにつながっていきます。「栗の実郵便局」で,多くの人と触れ合い,かかわり合った子供たちの学びの収穫は大きいものだと感じます。(2月12日発行)
図書室に配達しにきてくれたかわいい郵便やさんです。