校長室だよりNO1
本は心のオアシス
『・・・わたしは2さつの本をきにいりました。つぎくるときにおもしろい本をもってきてください。』2年生の子供からの手紙です。4月23日は,「世界子ども読書の日」でした。子供たちに本の楽しさを伝えていきたい という私の思いを,「校長先生の出前読み聞かせ」という形で,まず一歩進んでみました。大運動会という行事があったり,私の出張等があったりと,実際の読み聞かせは,15日(火)から始まりました。
本は,「心のオアシス」「心のビタミン剤」などと言われます。「好きな本を選んでいらっしゃい。」ぱあーっと書棚に散っていく子供たち,1分もしないうちに本を1冊選んでもってくる子,2†3冊の本を手にしてどちらにしようかと考えている子,今日はどの書棚の本にしようかと図書館の中央で考えている子,読み始めてすぐ他の本に替えたいと申し出る子・・・様々です。でも,元来,子供は,本が好きです。学習の一貫として本を読むときには,「○○の本を読みましょう!」「著者○○の本を!」ということになるでしょう。また,読書の幅を広げるために,「今日は,科学の本を!」とジャンルを指定されることもあるでしょう。そんなときは,ちょっと苦しい読書になることもあるでしょうが,今まで手にしたことのない本の魅力に気付くことができるかもしれません。でも,○年生になったからこの本は読んだらおかしい,○年生はこの本を読まなければならない,ということはありません。私は,絵本が大好きですし,冒険物に目がありません。
さて,「校長の出前読み聞かせ」ですが,各学級からのご要望の日と時間に,本を抱え,教室に向かうとき,『どんな表情をするのかな?』『この本,気に入ってくれるかな?』内心どきどき,でも,子供たちとの出会いにわくわくしています。低学年の子供たちは,即座に素直な反応を返してくれます。小さなつぶやき,おかしくて声あげ笑う姿,でも,どの子供たちも,シーンと聞き入ってくれます。読み手としては,大変幸せです。読書は・・・活字を目で追い,場面の情景を自由に膨らませ,空想と想像の世界を自由に飛び回ることができます,何度でも読み返すことができ,何度でも気に入った場面にもどることもできます,同じ本であっても,読んだときによって,感じたり考えたりすることが異なり自分の成長を感じることもできます。栗生小学校では,水曜日と金曜日の朝15分間,読書タイムを位置づけています。指定された本ではなく,原則的には,自分が選んで用意した本を読む時間です。それぞれが,用意した本を手に読書をします。学校中がシーンと静まりかえり,その静寂の時間はなにものにも代え難い時間となります。
1日15分の読書時間,家庭での15分読書も推奨されています。1日15分の読書時間,24時間のうちの15分,1440分の15分です。約分すると,96ぶんの1です。1日の中で96ぶんの1を確保すると,1年間で,5475分の読書ができたことになります。時間に直すと,91時間と15分です。1日15分,あなどれません。私は,本の楽しさを伝えにいく,この15分を愛おしく思います。