校長室だよりNO4

平和とは・・・

 今日,7月10日は仙台大空襲の日です。今から,62年前の1945年7月10日の真夜中,仙台は大きな空襲により,2時間余りの攻撃により,1,066名の尊い命が失われました。

 先週,7月3日の朝会では,太平洋戦争について話をしました。戦争を知らない世代の私です。でも,知らないからこそ,伝えていかなければならないことだと思います。朝会では,人の命ばかりでなく,動物の命も人間が起こした戦争によって奪われていったことを,「かわいそうな象」の話を題材に話しました。高学年の子供たちには,1945年の8月6日,8月9日の広島と長崎の原子爆弾投下,および,8月15日が終戦記念日であるということもしっかり学んで欲しいと願っています。

 平和な世の中にするためには,人は学ばなければなりません。正しい知識を身につけること,正しいこととそうでないことを判断する力を身につけること,正しいことを正しいとはっきり論じることができる力を身につけなければなりません。そのためには,自分とは違う様々な力をもった人との出会いが必要です。多くの友達と出会い,多くの友達と学び合うことが必要となります。そして,出会った友達とどのようにしていけばいいのか・・・ということが,平和な社会を築くことのできる大人になる道だと思うのです。

 朝会では,「みんなと仲良くすることは難しい。でも,考える力をもっている私たちは,よく話し合うということを通して,その難しいことができる。友達の話をよく聞いてあげること,どうしてそういう話をするのかよく考えてあげること,そして,友達のことを分かってあげること。」を最後にまとめました。「みんな違っていい。みんな違って当たり前。みんなが違うからすてき。違うことをみんながわかってあげる。」ということを分かり合える子供を育てていきたいです。

 先日,授業中の廊下を歩いておりましたら,3年生の学級から,「みんなちがってみんないい!」(金子 みすゞの「わたしと小鳥とすずと」)と詩を暗唱する元気な子供の声が聞こえてきました。私の大好きな詩です。思わず足を止めて,子供たちの暗唱に耳を傾けてしまいました。私がこの詩が好きというそれ以上に,私の足をしばし止めさせたのは,たくさん練習して覚えてきた詩を,心臓の鼓動が聞こえてきそうなほどどきどきしながら友達の前に立ち,瞳をきらきら輝かせて暗唱する子供の姿でした。(平成19年7月10日発行)

校長室から
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