校長室だより15・・・言行一致(学習したことの活用)

あけましておめでとうございます。新しい年が明けるのは気持ちがいいものです。良いことが待っているようでわくわくします。自分自身にスイッチを入れ直すことができるチャンスにもなります。

さて,元日に配達される新聞の付録,特別版の中に入っているクロスワードパズルなどを解くことを毎年楽しみにしています。今年は,「漢字のパズル」が入っていました。二文字から七文字の熟語を作ったあと,マス目に漢字を組み合わせて二重枠のマス目の漢字を見つけだします。ところが,ひらがなを漢字熟語に直すところで,漢字が思うように浮かび上がってこない,霧の中に,ぼやっと見えるというようなこの灰色の脳細胞に愕然としました。おたよりを書くにも,原稿の下書きをするにも,ちょっとした文章を書くにも,すべて,パソコンです。パソコンの機能は,本来,書き物ではないのですが,私にとっては「書く」イコール「パソコン」が日常的となっています。でも,「パソコン」も万能ではありません。漢字や熟語の使い方については,辞書が必要となります。私が学校で使っているのは「電子辞書」です。便利で手放せなくなりました。でも,このままでは漢字を正しく書くことができなくなるのではと危惧していました。現実になりました。

さて,漢字熟語のいくつかに引っかかり,でも,このまま諦めたくなく,本棚の「国語辞典」を引っ張り出しました。久しぶりの「国語辞典」です。ページをめくるのが新鮮な気分です。ありました!お目当ての熟語が。「やっぱり,これで良かったんだ。」「これこれ,この漢字だったのよね。」・・・灰色の脳細胞に,きらりと光が差し込んできました。「国語辞典」は,お目当ての漢字や文字に行き着くまでに,他の漢字や文字が目に飛び込んできます。お目当ての熟語の両隣や上下の文字が目に入り,気を引かれて読んでしまいます。これが,『頭と手を使った学習!』と改めて思った正月となりました。

習ったものは活用できるようにならなければなりません。せっかく,時間をかけて苦労して覚えたものも活用しなければ,時間とともに忘れ去られていきます。4月にひらがなを懸命に練習していた1年生。夏休み後の「夏休みにこんないいことしたよ!」の葉書には,しっかりとした字で文章がつづられていました。そして,秋には漢字の学習に入っていました。子供たちの学び習うエネルギーはすばらしいものです。まるで,吸い取り紙のようです。私も,文字に触れていくことを実際の自分の手を煩わせていくことを今年はもっと増やして,活用できるようにしたいと思いました。さて,二重枠に残った漢字を組み合わせてできた四文字熟語は『言行一致(げんこういっち:(自分の言葉どおりに行動し矛盾がないこと)』でした。まさに,今の私に必要な熟語でした。(1月9日発行)

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