学校運営への御理解と御協力に心より感謝します!

 今年の卒業式も,来賓の皆様や在校生代表の5年生の参加がかないませんでしたが,無事に式を終えることができ,巣立ちゆく子供たちを見送りました。式の様子をいくらかでもお伝えできるよう,子供たちへの,はなむけの言葉の一部を以下に記します。

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 ここ三年間は,新型コロナウイルスに悩まされながら,本当に落ち着かない学校生活を送ってきました。それでも,今年度は,3年ぶりに仙台市の陸上記録会が開催されるなど,少しずつできることが増えてきたことをうれしく思っています。感染症の拡大防止のため,様々な行動制限があり,これまで当たり前のようにやってきたことで,できなくなってしまったことがたくさんありました。それでも,感染症の心配があったことが様々なことを見直す機会にもなり,人を思う優しい気持ち,温かい心,感謝の気持ちを持つことの大切さに改めて気付くこともあったと思います。子供たちのためにできることを,一生懸命考えていた大人たちがたくさんいたことも忘れないでほしいと思っています。
 卒業生の皆さんとは,三年生の時から四年間,一緒に過ごしてきました。卒業証書を受け取る表情から,皆さんの成長の様子を伺うことができ,本当にうれしく思っています。

 話は変わりますが,この頃,人工知能・AIが進化しているという話題を聞くことが多くなりました。世の中の変化がとても激しく,近い将来,学び方も働き方も大きく変わるのではないかと言われています。今,皆さんは学校で教科書を使って勉強をしていますが,教科書の内容や知識はあっという間に古くなり,役に立たなくなるとも言われています。そうなると,決められた内容を決められたとおりに学ぶだけではなく,自分自身は何のために,何を学びたいのか,その思いをしっかりと持ち,興味や関心を広げながら進んで学び続けようとする,そういった心の持ち方が大事になるのです。皆さんは,六年生になってから,様々な職業の人の話を聞いたり,自分の関心のある職業の課題を解決するサービス・イノベーションのアイデアを提案したりする授業をとおして,自分自身の将来について深く考えました。 
 卒業式を迎えた今,皆さんが思っている,将来なりたい自分は,どんな自分ですか? 成長したいとか,学びたいという強い思いを持つこと,その思いを様々な人と交わし合いながら,だんだんと確かなものにしていくこと。「思い」を大事にしながら学ぶことが,なりたい自分に近づくために大切になるのだと思います。
 これから始まる中学校生活の中で,様々な新しい経験の機会があるはずです。良いこともあれば,思うようにはいかないこともあると思いますが,うまくいかないことも含めて大事な経験です。その時できることに,誠実に,一生懸命に取り組んでください。大事なのは,なりたい自分を思い描き,それに近づくために学び続けようとする,そういう心の持ち方です。皆さんには,限りない可能性があります。その可能性を信じて,たくましく,そして,しなやかに,未来を切り拓いていってください。

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 3月末で定年を迎え,37年間の教員生活を終えることになりました。錦ケ丘小には,4年間の長きにわたってお世話になりました。時折,「学校だよりを読んでますよ」と声をかけてくださる方がおり,励みになっていました。錦ケ丘小の教職員一同は,これからも子供たちのために最善を尽くしていきます。今後も,引き続き,学校運営への御理解と御協力をよろしくお願いします。

(文責:校長)
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