卒業・・・124名の巣立ち
3月19日(水),第16回卒業式が行われました。124名の卒業生が,6年間の思い出を胸いっぱい抱え,巣立っていきました。子供たちの未来にたくさんの幸あれと祈ります。(卒業式式辞「はなむけの言葉」より抜粋です。)
『卒業生の皆さん,卒業という晴れの門出を祝し,私から,二つのはなむけの言葉を贈ります。一つ目,それは「命を大切にして生きてください。」私たちひとりひとりの命は、地球の重さよりも重く,尊く,かけがいのないものです。この命は,あなた方ひとりひとり,ご両親から受け継がれ,そのご両親の命もそれぞれのご両親から受け継がれたものです。私たちがこうしてこの場に生きていられるというのは,脈々と受け継がれた命のバトンリレーが行われた結果なのです。私たちの命は,自分一人だけのものではありません。将来,誰かのために,何かのために,役立ち,必要とされている命なのです。命を大切にできるということは,感謝できるということでもあります。皆さんは,今まで,厳しくご指導を受けたこと,きつく怒られ叱られたこと,たくさんあったことでしょう。それらは,すべてあなた方を愛し,あなた方のためを思って行われたのです。あなた方の命を,今以上に輝かせるために行われたのです。自分とかかわるすべての人々に感謝し,自分の命,仲間の命を大切に思い,愛おしく思える人間に成長してください。
二つ目,それは「しっかり勉強をしてください。」皆さんは,多くの仲間とかかわり合って学習してきました。学習の「学」という漢字,学ぶとは,教えを受ける,教えられたことを真似るということです。また,学習の「習」という漢字,習うとは,同じ事を何度も繰り返し練習して身につけるということです。では,勉強するとはどういうことなのでしょうか。例えば,自然破壊,温暖化により,二酸化炭素の量が増加し,北極の氷がとけ始めている,そのとけるスピードは予想を遙かに超えたものであり,冬眠から目を覚ましたシロクマが,餌を求めて移動するために必要な氷が激減している,このままでは,近い将来シロクマが絶滅してしまう,これらの情報を手に入れた私たちはどうすればいいのでしょうか。それを考える前にもうひとつ。世界中の人々が同じ情報を同じ時に同じ内容で受け取っているのでしょうか。そして,私たちが手に入れた情報とはすべて真実なのでしょうか。世界中のそれぞれの立場や考えをもつ人々が,ひとつの情報をいろいろに解釈することもあり,解釈の仕方がまったく異なることもあるのです。今,私たちが手にした情報の真実はどうなのかということも考える必要があるのです。何が正しいのか正しくないの,どう考えればいいのか,どのように判断して行動していけばいいのか,今まで学習して身につけた力を総動員して勉強していくのです。自分の進むべき道を見つけ,自分にとって必要な技術や技能などの力をさらに磨くために,しっかり勉強をするのです。勉強とは,自ら進んで課題を見つけ,多くの経験を自ら求めて積み上げ,厳しい道を,歯を食いしばって歩み続けることです。しっかり勉強して,人の考えを受け止め,自分の考えを自分の言葉でしっかり伝え,自分の力で未来に向かって力強く歩むことのできる人になってください。
私が皆さんにはなむけの言葉として贈った「命を大切にすること」「勉強に励むこと」。ごく当たり前のことです。でも,受け継がれた大切な命を,そして,地球という美しい星を未来までつないでいく命のバトンリレーには欠かせないものなのです。未来は,あなた方のために用意されています。そして,未来は,あなた方の手に任されています。校歌にありますように,「強くきたえよ 緑の命」「知恵を広げよう 緑の心」「未来へ進む」「世界へ進む」 そんな皆さんの姿を応援しています。明日という新しい日に向かってまっすぐに歩むことを期待し,「はなむけの言葉」といたします。』
卒業式の前日に6年生からいただいた手作りのペン立てとメッセージです。花のコサージュは,職員が作ってくれたものです。
6年生の各教室に飾られたお祝いのメッセージ(教室それぞれに心のこもった贈る言葉が掲示されていました。)
今日の6年生の教室,だれもいない教室です。胸をはって堂々と卒業していった子供たちの姿を思い浮かべ,今一度胸が熱くなりました。