米日記シリーズ−8 脱穀

 10月24日(水)今回の活動は「脱穀」です。「稲扱き」ともいいます。1ヵ月前に稲刈りを済ませ、しばらく乾燥させていた稲の穂先から籾を落とします。稲刈りのあとしばらくは天候が安定していたため、稲の水分は、稲刈り直後よりもぐっと低くなり、籾は固く引き締まりました。こうなると脱穀の準備は、完了です。
 さて、この「脱穀」という作業ですが、丁寧にかつ能率良くという相反する要求を満たさなければならず、歴史的には様々な工夫が凝らされてきました。今回の活動では、江戸時代と明治時代に登場した二つの農具を使用することにしました。

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 千歯扱きでの作業の様子です。元禄年間に発明された農具です。鉄の歯の隙間に穂先を入れて引き抜くことで籾を落とします。
 足をぐっと踏ん張っての作業。1束を脱穀するだけでも、けっこう時間がかかりました。

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見ていると簡単そうだけど、やってみると意外と難しい。

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 足踏み式脱穀機での作業の様子です。こちらは、明治以降に使用されました。足下の板を踏むと真ん中のドラム(こぎ胴)が回転し、こぎ胴についた「こぎ歯」が籾をこぎ落とし脱穀します。実はこの仕組み、現在のコンバインでも応用されています。
 ブ−ン、ブ−ンと想像以上に速い回転をするため、巻き込まれてしまいそうです。気をつけて稲を入れてみると、あっという間に脱穀終了。

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 脱穀機にかかったビニ−ルは、籾が飛んでいかないようにするためです。千歯扱きよりもずっと早くて、簡単でした。

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 脱穀を終えた籾は、袋へ入れます。子供たちは、一粒一粒大切に袋へ入れました。
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