宮城の食材・郷土料理を子供たちに

 今週から18日(月)を「宮城の食材週間」として,給食に宮城県の食材や郷土料理を取り入れています。今日は,宮城県登米地方の郷土料理「油麩丼」と「はっと汁」の給食でした。

 油麩は,麩を油で揚げて作る全国的にもめずらしい揚げ麩です。明治初期,今のような冷蔵設備のない時代に,登米市で油揚げの代わりにおいしくて日持ちする商品として開発されたのが始まりと言われています。油麩は,風味があり,歯ごたえと柔らかさのバランスが良いのが特徴です。

 にんじん,たまねぎ,しらたきを煮て味付けしたところに油麩をたっぷり入れます。
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 油麩に味が染みたら,卵でとじます。
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 ごはんにのせて食べるとおいしい「油麩の卵とじ」の完成☆
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 もうひとつの郷土料理「はっと汁」は,小麦粉を練って薄くのばし,季節の野菜と一緒に煮る汁物です。具は,地域によって様々です。
 「はっと」は元々,お米の収穫が少なかった時にお米の代わりに食べたのが始まりと言われています。「はっと」という名前は,昔,村人が役人に「はっと」を差し上げたところ,あまりにもおいしいので,役人が「普段の日に食べてはならぬ。お祝いなどの日に限って食べてよい。」と言い渡した「ご法度」から名付けられたと言われています。また,地域によって「はっとう」「つめいり」「つみれ」「ひっつみ」「とってなげ」「ばっと」等とも呼ばれています。

 給食室では,はっとの生地から手作りしました。ボウルに小麦粉と白玉粉,塩,水を入れて練ります。
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 なめらかになるまで,よいしょよいしょ・・・。
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 野菜が煮えたら手でちぎって入れます。
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 もちもちのはっとが入ったはっと汁の完成☆
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 給食時間には,テレビ放送で和食と今日の給食についてお話ししました。今月の給食目標は「和食に関心をもとう」,今月の標語は「和食には 日本のうまさが あるんだよ」です。今日の郷土料理を含め,和食は新鮮で豊かな食材を使用できることや一汁三菜を基本とするため栄養バランスが良いこと,季節感や年中行事との関連があること等,たくさん良いところがあります。日本の食文化をこれからも給食で伝えていきたいと思います。
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