7月12日 「命」についての話題をふたつ

校長室
今日はどんよりとした曇り空ながら、湿度の高い一日です。
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▽今日は「」についての話題をふたつ紹介します。

▽去る「7月10日」は、今から77年前、昭和二十年(1945)に「仙台空襲」があった日です。

この空襲では2時間にわたって1万発以上の焼夷弾が投下され、仙台の中心部は焼け野原になりました。当時の記録によると,被災戸数は1万1933戸,被災人口は5万7321人,死者は987人,重傷者は260人,軽症者は1423人,行方不明者は50人だったようです。

南材小の歴史を記した「沿革史」にはこんな記述が残っています。

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昭和二十年七月九日 午後十時五十八分 警戒警報発令 翌午前一時五分空襲警報発令 仙台市空襲ヲ受ケ市ノ中央部殆ド灰燼ニ帰ス 明方敵機洋上ニ去ル 避難者続々トシテ来校ス 講堂ヲ開放収容ス 
空襲罹災状況
一 奉安殿 本校々舎 其ノ他 被害ナシ
一 当学区被害ナシ
一 職員児童中罹災セル状況
 1 職員ノ死亡 准訓導 〇〇〇〇(十九)防空壕ニ待機中 焼夷弾ノ直撃デ死亡
 2 罹災家族 4家族
 3 死亡児童 三名 罹災児童 五名
昭和二十年七月十日 県ノ指示ニヨリ七月二十日マデ臨時休業ヲ実施
七月十六日 罹災児童教職員ニ対シ保護者会ヨリ見舞金オ贈ルコトヲ決議ス


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「本校々舎被害ナシ」「当学区被害ナシ」とあるように、学校や周辺の地域は空襲による直接の被害を免れたようです。しかし、この空襲によって、南材小では教職員1名と3名の児童が犠牲になったことが記録に残っています。987名の犠牲者の内、4名が南材小と関わりのある方だったのです。

南材小150年の輝かしい歴史の中には、こうした「悲しい出来事」もありました。「命を大切にする教育」の一環として、子どもたちとともに、この史実をしっかり語り継いでいきたいと思います。

職員打ち合わせでは、犠牲者を悼み、黙祷を行いました。

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▽一方…6月の初め、K先生が昇降口に置いてくれた「グレープフルーツの木」。そこで卵からすくすくと育った「アゲハチョウ」が、今日ついに「羽化」しました。

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今朝、K先生から「さなぎの中が透けて見えているのでぜひ見てください」と紹介をいただき、見ようと思ったときには、既に羽化していました。羽を乾かそうと、開いたり閉じたりする姿は、とても神秘的です。

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前を通りかかった2年生が「おめでとう」の拍手を送ります。小さくても大切な「命」。羽化したアゲハチョウの姿から「命のすばらしさ」や「命の尊さ」を感じてくれたらと願います。

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▽今日、来校された保護者の方に「『南の星ニュース』楽しみにしています!」と声を掛けていただきました。昨年度はPTA役員として来校する機会も多くあったその方は、今年はそうした機会も減った中で、「『南の星ニュース』から学校の様子が分かります」とのこと。こうした声を聞かせていただいたのは初めてだったので、とてもありがたかったです。「楽しみに見てくださっている」方がいることを励みに、これからも学校の様子をお伝えしていきます。
2022.07.12 Tuesday 15:56 | - | -
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