My硯体験授業

 12月8日(水)の5・6校時,1年生が「雄勝硯」を自分たちで彫るという体験学習に取り組みました。体験学習にあたっては,仙台ロータリークラブ様の御協力により,良質の硯石として非常に評価の高い雄勝石を何と鶴中1年生全員分用意していただきました。また,5月の校外学習でお世話になった雄勝町の雄勝硯生産販売協同組合様と,MY硯仙台様から5名の講師の先生を招き,世界に一つだけのMy硯づくりを直接指導していただきました。
 まず全体会で講師の先生の紹介があり,雄勝石の話から震災当時のエピソード,雄勝硯をはじめとする日本の伝統工芸,そして伝統文化の継承といったテーマについて聞きました。講師の先生(震災当時雄勝中校長で「たくましく生きよ。」「奇跡の中学校」の著者でもある佐藤淳一先生)から「話を聞いているときの目が素晴らしい」と褒めていただきました。
 10分ほどで全体会を終え,各教室に戻って自分の雄勝石を選びました。「石選びで迷わないこと。石が呼ぶはず」とアドバイスがありました(ここまで写真1枚目)。
 雄勝石を手に取って感触を確かめ,デザインシートに石の形を写し取り,海(墨をためる部分)と陸(墨を擦る部分)の基本デザインを決めました。講師の先生から手順と要領を聞きながら,後は彫刻刀を持ってひたすら削りました(写真2枚目)。
 「校長先生もどうぞ」と言われ,やってみると石を削る音や感触が心地よく,気が付くと30分も経っていました。(まずい!30分も生徒を見ていなかった…)。
 雄勝石はとにかく堅いので,削っても削っても少しずつしか進まず,あっという間に終了の時間になりました。残りの作業は雄勝に持ち帰って硯職人さんが進めてくれるそうです。My硯となる自分の石をデザインシートにくるみ,名前を書いて講師の先生に預けました。硯は一個一個丁寧に仕上げるため,完成まで数か月かかるそうです。削りかす等を片付け,最後に講師の先生に心を込めて御礼と挨拶を行いました(写真3枚目)。
 日本の伝統文化の継承にも思いをはせながら,なかなかできない貴重な体験をすることができました。
 授業を参観した保護者の方から「雄勝石の魅力に触れ,素晴らしい体験ができたと思います。みんな楽しそうでした」という感想をいただきました。全体会〜石選び削る後片付け〜御礼
校長室から | - | -