校務情報化に関する調査

調査結果から見えてきたこと

 

☆ICTを活用しても,校務の負担軽減や時間確保が十分ではない

小学校においても中学校においても,教師の「負担軽減」や「時間の確保」について十分できていると思う先生の割合は,

他の項目に比べて低く,中学校では,「負担軽減されている」は,「思う」と「少し思う」を合わせても,80%を切り,

「時間確保」に至っては40%という結果でした。

 

☆校種,教職経験年数によって,必要とする校務処理機能に差異がある

必要と思われる校務支援機能について,小学校と中学校では「必要と思う」機能に違いが見られました。

顕著なものとしては,小学校では「一斉メール配信」,「文書の共有」,「アンケート集計」などが上位に見られ,

中学校では,「調査書」や「スケジュール管理」などが,小学校よりも上位に来ています。

教職経験年数によっても「負担軽減」と「時間の確保」に差異が見られました。

 「負担軽減」と「時間の確保」については,教職年数が多いほど「思う」の割合が少なくなる傾向が見られます。

経験年数による校務負担の違いやICT機器への順応力,対応力の違いによるものと思われます。

 

☆ニーズに合わせた校務システムに関する研究が今後ますます必要である


ICT機器の活用で教師の負担軽減ができていないと回答した先生が必要と思う機能と,

ICT機器の活用で児童生徒と接する時間が確保できていないと回答した先生が必要と思う機能は,

上位4つとも同じで、1 指導要録・抄本作成 2 一斉メール配信 3 通信票作成 4調査書作成 でした。

 

 上記の調査結果を今後の校務支援システムの研究に反映させて,校務を効率的に処理し,負担軽減ができるような校務支援機能の提案・提示ができればと考えます。

 

今後に向けて

○標準化されたシステムの導入とICT活用の推進

  1 校内情報担当教員を中心とした校務情報化の環境整備

  2 情報担当教員の連携とテンプレートの共有         

  3 校務情報化部会の成果の活用

○ ICT活用以外の方策も再検討