高温による生育障害

温度と作物生育との関わり

 温度は,光合成,水や肥料の吸収など,あらゆる代謝作用の早さに影響を与えて,作物の生育を支配しています。
 温度が高くなるに従って代謝は盛んになり,一般に生育は早くなります。
 ただし,どの作物においても限界温度といって,それ以上の高温もしくはそれ以下の低温では生育に大きな支障をもたらすというデットラインがあります。

作物の生育適温

(宮城県園芸試験場による) 単位 ℃

作物名 昼気温 夜気温
最高気温 適温範囲 最低気温 適温範囲
トマト 35 27−20 13−8
ナス 35 28−23 10 18−13
ピーマン 35 30−25 12 20−25
メロン 35 30−25 15 23−18
ミツバ 30 25−15 10−8
サラダナ 30 25−15 12−8
レタス 30 25−15 12−8

高温によってどんな障害が起こるのか

○根腐れ(左)と正常な根(右)


 気温や培養液温度が上昇すると,作物の生育に必要な酸素の量が増加します。
 そのときに,培養液に十分な酸素が溶けていないと,左の写真のように,根が茶色になり死んでしまいます。
 この現象を,根腐れといいます。
 根の全体に広がらないうちに,腐った根を取り除き,培養液を交換して
 涼しい場所に移すと,回復する場合もあります。
 なお,培養液は,22℃程度に保つのが理想です。

 ○高温による果実の裂果(プリンスメロン)
 

 高温により,花粉や果実なども影響を受けることがあります。
 果実の場合には,大きくなる前に裂け目が入る場合があります。
 これを裂果といい,メロンなどのウリ科の作物やトマトに見られます。
 果菜類は,開花,着果,結実初期は,適温を保ってやることが必要です。

 このほかに,次のような障害が高温により起こる可能性があります。

・肥料が吸収されない  → 肥料欠乏による生育不良