鹿野小ブログ

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新たな変異株の子供への影響(情報提供)

仙台市教育委員会より「新たな変異株の子供への影響」という視点で仙台市感染制御地域支援チームの専門家の方々からいただいた以下の情報提供がありました。本日配布の文書と併せて御確認の上,示された内容を参考に学校が取り組んでいる感染防止対策に引き続き御協力ください。

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令和3年8月30日
保護者の皆様
仙台市教育委員会

新型コロナウイルス変異株について(お願い)

 日頃より、新型コロナウイルス感染症の対策にご協力いただき,誠にありがとうございます。
 現在、デルタ株への置き換わりが進む中で、全国的に新規感染者数が急速に増加しており,これまでに経験したことのない局面を迎えております。そこで、教育委員会では『仙台市感染制御地域支援チーム』の専門家の方々に、「新たな変異株の子供への影響」という視点で衛生管理と予防方法についてご助言をいただきました。
 次の様に要点をまとめましたので、ぜひご一読いただき、この内容についてご家庭でもご活用ください。

1 変異株の特性などについて
(感染力、重症化の危険性、ワクチンの有効性など)

・デルタ株については、国立感染症研究所が、これまでの変異株と比べて感染しやすいとしており、これまで以上に対策をしっかりと行っていく必要があります。
・これまで感染の少なかった 10 歳代や小児にも感染が広がってきています。
・感染力については、理化学研究所などいくつかの研究で、アルファ株での感染に比べると、デルタ株では、会話の時間は半分以下に、さらに人との距離は約2倍あけないと感染のリスクがあるとしています。
・重症化のリスクについては、これまでは重症化しにくいと考えられていた30代〜50代での報告が増えています。また、小児でも重症化した事例が報告されており、年齢を問わず感染しないようにすることが大切です。
・ワクチンについては、2回の接種が完了し2週間が経過したころから効果が期待できます。一部、ブレイクスルー感染と呼ばれるワクチンを接種完了している人での感染が報告されていますが、この場合でも、ワクチン未接種で感染した人と比較すると、明らかに、重症化する率は低くなっています。

2 学校における感染症対策について
・新型コロナウイルス感染症に対する予防策は、マスクの着用、換気の徹底、3密を避ける行動、に加え、手洗い・手の消毒、環境の消毒です。これは、従来株であってもデルタ株であっても変わりません。
・ただし、デルタ株が主流になるにつれ、感染者数が急速に増加していることから、周囲に感染者がいることを前提に、これまで以上の対策の徹底が必要となります。
・3密は、密閉、密集、密着ですが、これらすべてが感染のリスクになりますので、一つ一つを確実に避ける行動をとる必要があります。
・デルタ株の感染した人が排出するウイルス量は従来株の約1,000倍と報告されています。マスクは、きちんと顔にフィットさせてつけることが極めて重要です。種類は不織布マスクが最も効果が期待できます。
・食事中、マスクを外す場面では、近づいて食べないこと、おしゃべりしながら食べないこと、おしゃべりは食べ終わってからマスクをつけて行うことを、しっかりと守ってください。食事の前後の手洗いを必ず行います。
・教室、ご自宅、学習塾など、滞在する場所では十分な換気が必要です。エアコンをつけていても換気ができていない場合がありますので、部屋の対角線2方向の窓をできるだけ大きく常時開けるなど、空気の流れを作る工夫をしてください。

※参考:
小学校、中学校及び高等学校等における新学期に向けた新型コロナウイルス感染症対策の徹底等について 文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課 令和3年8月20日

日本感染症学会 一般市民の皆様へ 〜かからないために、かかった時のために〜(2021 年 8 月 6 日)

3 家庭内で気を付けていただきたいことについて
・日本小児科学会の調査によると、子どもへの感染は、約8割が家族からとなっています。保護者を含む家族全員がしっかりと感染予防を行い、家庭内に感染を持ち込まないことが大変重要です。
・ウイルスの感染力が強くなったことで、感染者が同居人に一人でもいると、家族内での感染の広がりを防ぐこと難しくなってきています。
・ワクチンを接種することにより発症予防、重症化の予防が期待できます。子どもを感染から守るためには、周囲の成人が免疫を獲得することが重要ですので、早期に接種されることをお勧めします。
・感染者数が多い期間は、家庭内においても換気を徹底し、マスクの着用も心がけましょう。
・発熱、体がだるい、咳が出る、ぼんやりしている、などいつもと様子が異なる場合は、外出・登校を控えてください。

※参考:
日本小児科学会データベース

ご助言いただいた専門家の方々

東北医科薬科大学 特任教授      賀来満夫  先生
東北医科薬科大学病院 病院教授    遠藤史郎  先生
東北大学病院 特命教授        徳田浩一  先生
東北医科薬科大学 准教授       吉田眞紀子 先生

 学校では、現在の感染状況を厳しく受け止め、これまで以上に、三つの密(密集・密接・密閉)の条件が同時に重ならないよう、また、それぞれの密を避けるため、熱中症を考慮した上でのマスクの正しい着用や手洗いの徹底(登校時・活動前後・給食前後等)、黙食、対角線2方向の窓を開けての常時換気や学習活動の工夫等による感染拡大予防対策を緩みなく継続し、万全を期してまいります。さらに、毎時間、授業開始時に健康観察を行い、体調の変化を速やかに把握します。ご家庭におかれましても、ご家族様を含め、登校前に健康観察を行っていただき、体調不良の時には決して無理をさせない(登校させない)ことや、早退時の対応についてご協力をお願いいたします。
(仙台市教育委員会)
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