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具体的な取組



今後の取組



H26年度の成果と課題

 26年度は「心の教育」を通した防災教育の推進を進めたが、学校生活アンケートでは以下のような集計結果が見られた。下のグラフ3の「防災学習の大切さや地域への貢献について、わかりやすく教えてくれる」の質問項目に対して「そう思う・どちらかというとそう思う」が回答生徒457名中370(81)が回答している。生徒は防災学習や、復興に向けて地域社会への貢献することの大切さを多くの生徒が理解していることがわかる。この結果から、授業としての防災学習のほか、日常的な部活動単位での地域貢献活動や、他県との交流や視察の際に生徒が心を込めて歓迎しようとする意識が表われている。「今まで多くの支援を受けた方々への恩返し」という気持ちが震災後約4年を経過した現在も続いているのは、日頃の教職員の指導と生徒の真摯な姿勢にあると考える。

また、「防災学習の中で震災のことを思い出した」の質問項目に対して「そう思う・どちらかというとそう思う」は61%であった。学年での比較では3年生73%であるのに対して、2年生は49%であり、23年生の差は24%であった。現在の3年生は震災当時小学校5年生であり入学当時は本校体育館や武道館などが使用できない学校生活を過ごした世代である。

グラフ3  学校生活(生徒)アンケート       防災学習生徒アンケート(H26年実施) 

1そう思う 2どちらかいえばそう思う 3どちらかといえばそう思わない 4そう思わない 5わからない














 





現在の
2年生は震災当時は小学校4年生であり、本校入学当時は学校施設が復旧し、震災の影響がない環境で学校生活を過ごしている世代である。来年度は震災当時小学校2年生の生徒が新1年生として入学してくる。防災学習を進めていく中で、震災の記憶が薄い・震災の影響がない生徒たちが本校の中心を担っていく。防災教育の継続性の中で「震災の教訓を語り伝える」作業はとても重要であり、今後の防災教育の要となる。

 一方で、本校の防災教育には大きな課題が残っている。被災した生徒に対しての「心のケア」の問題である。この場合の「被災」とは、家屋の損壊や家族の犠牲者など直接的なものや、震災当日に体験した記憶など、生徒個人に内在している心理的な部分も含まれる。本校では、そうした生徒への配慮を学校全体で取り組んでおり、特に防災学習の場面では、養護教諭やSCと連携しながら、生徒個人に応じた対応を行っている。震災後 4年が経過しつつあるが、いまだ心の傷が癒されずかつ、内在化された心理的負担を持つ生徒も多いのが実情である。

こうした本校の現状の中、地域や交流先との触れ合いを通した「心の育み」は、今後の防災教育の核になるものと捉えている。今後「知識・技能・態度」の3つの柱を軸として、高砂中学校の生徒が必要とする「防災対応力」を身に付けさせたいと考える。


 

高砂中学校 新たな学校防災教育
 

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