◆令和5年度の研究テーマ◆
一人一人の学びを充実させる学習活動の在り方(3/3)
〜個別の目標設定・振り返り活動と対話的で協働的な学習の一体的な充実〜

◆研究内容◆
 本研究は、平成28年度から令和2年度まで国語科において進めてきた「主体的に考える児童の育成」をベースに、GIGAスクール構想による学び方の劇的な変化に対応し、これまで以上に協働的で深い学びを追求するとともに、児童一人一人が自分の学び方を身につけていけるようになること(自己調整学習力の向上)をねらいとしています。
 昨年度の校内研究を通して、児童が一人一台端末や授業支援クラウド等を活用することで、双方向的な意見交流を瞬時に行えるなど、従来の授業では長時間を要した学習を効率的に進めることができると分かりました。また、学習用クラウドを有効活用することで児童同士が収集した情報を共有し、互いに活用し合うといった姿も見られるようになりました。しかし、その一方で、児童一人一人が「自らの学びの充実感を味わう」という点では、様々な課題が残っていました。
 今年度の研究では、児童が自らの学びを俯瞰的に振り返り、次の学習の目標を設定して学ぶ力「自己調整学習力」を高めることで、一人一人に成長実感を感じさせる学び方を身に付けさせるとともに、仲間と協働して学ぶ力を高めることで、「集団としての成長」や「目標達成の喜び」をより一層実感できるような指導の在り方を探っていきます。
 本校の研究においては、目標設定と振り返り活動の充実に焦点を当てた取組を「自己調整学習力の向上」と定義し、話し合い活動等の意見交流の充実に焦点を当てた取組を「協働的に学ぶ力の向上」と定義します。この二つの力は本校の研究目標の達成を支える両軸でありながら、どちらを重点的に指導すべきかは児童の発達段階やそれぞれの学級が持つ特色や課題によって異なるものです。そのため、学級担任の判断でより適切な目標設定と手立ての考案をし、それぞれの実践についてその効果を検証していき授業改善に繋げていきたいと。
 研究の視点の一つとして、上記の2点以外に、以下の4点についても研究授業等で検討することがあります。
 @個別学習の充実
 A協働学習の充実
 B探求のプロセスの充実
 C児童のICT活用能力の向上
 学級の実態によって重点的に高めていく力や取り得る学習形態が異なること,また,自己学習についての知見が少なく、初めての取り組みであることから、本年度は教科領域の限定はせずに研究を進めていくこととしました。

◆目指す児童像◆
 課題について見通しを持ち,自分の考えを発表し合い,互いに深め合うことでより考えを発展させ,自分の考えを振り返ることができる児童

◆令和5年度の研究予定◆
 5月  ・・・・・・研究全体会
 6月  ・・・・・・研究テーマについての個別の検討
 7月〜12月・・指導案の検討,研究授業,事後検討会の実施
 1月  ・・・・・・自己調整学習・自由進度学習研究会
 2月  ・・・・・・研究のまとめ,次年度の研究計画
 3月  ・・・・・・研究集の作成など

          


                                    






校長室から