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新年度を迎え、心地よい緊張感の中、慌ただしい毎日が続いていることと存じます。昨年度は別室登校だったり、不登校だったりした生徒が、心機一転、頑張って登校する姿が見られ、そのベースには、生徒を支えようと、気を張って頑張っている教職員があります。校長先生方におかれましては、教職員一人ひとりを見つめ、声を掛けて励ます毎日と存じます。
本日、中学校長会総会に当たり、仙台市教育委員会教育長 天野元様、仙台市小学校長会より、副会長の菅澤美香子様、仙台市退職校長会会長 日塔光博様、そして本会前会長 寺田潤様に御臨席を賜り、仙台市中学校長会総会を、このように会員が一堂に介して開催できましたことを、心よりうれしく思います。また、昨年度に引き続き、御来賓としてお出でいただく方を限定させていただきましたことにつきまして、関係の皆様に御理解を賜りましたことに、深く感謝申し上げます。
本会は今年度、発足より19年目を迎えます。目的の一つは、本市の教育の振興に寄与すること。そしてもう一つは、学校の全責任を負う校長として、迷いなく学校運営を行うために、校長同士支え合い学び合うことです。これまで、諸先輩方が築いてこられた理念や教育に対する強い信念に思いを致すとき、私たちが負う重責に改めて身が引き締まる思いがいたします。仙台市の中学校の発展と生徒たちの健やかな成長のために、力を尽くしてまいりたいと思います。
この春の人事異動では13名の皆様が御勇退、5名の方が御退会となりました。ポストコロナの学校の在り方を見つめ、新たな時代を切り拓いたことに感謝申し上げますとともに、御教示いただきましたことを、しっかりと胸に刻みたいと存じます。そして、新たに5名の再入会、13名の方の新入会がありました。心より歓迎を申し上げます。
さて、現在の中学1〜3年生は、新型コロナウイルスが拡大した令和2年度、小学2〜4年生でした。小学2〜4年生と言えば、友だちとの関わりや行動範囲がダイナミックに広がる時期ですが、その時期を人との接触を最小限にして過ごしてきました。コロナが明け、中学生になった今、そのときの分も取り返しながら、友と関わり、思う存分活躍し、自己肯定感や自信を高めて欲しいと願うところです。また、百年人生を生き抜く生徒たちの未来を遠く見渡せば、百歳となるのは西暦2110年、22世紀、今後ますます予測の難しい変化が次々と起き、多様化も進むでしょう。
生徒の未来を思い描いたとき、私たち校長は、「仙台市教育構想2021」に基づき、「たくましく、しなやかに自立する子どもの育成」を目指し、杜の都の学校教育のテーマ「未来社会の創り手となる力の育成」を柱として教育活動を進めることの重要性を自覚せずにはいられません。これは、全日中教育ビジョン「学校からの教育改革」の理念、「社会を生き抜く力」や「よりよい社会を形成する力」を育むこととも一致するものです。このような中、仙台市が小中で一貫した新たな教科を創設し、『社会や世界に向き合い関わり合い、自分の人生を切り拓いていくために求められる資質・能力』を育んでいくことは、生徒の未来に求められる力そのものであることから、私たちも校長として、新教科の在り方について議論し軌道に乗せていくことが重要と考えます。
令和3年に設定した本会のスローガン「ともに悩みを分かち合い、知恵を出し合い支え合い、創造と貢献を目指し合う仙台市中学校長会 」の下、知恵と力を合わせて、一歩一歩確実に歩みを進め、職責を果たしていくことを互いに誓い合いたいと思います。
結びとなりますが、歴代の会長様はじめ諸先輩各位、仙台市教育委員会、そして関係諸団体の皆様に、今後の更なる御指導、御鞭撻をお願い申し上げ、挨拶といたします。
令和7年4月24日
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