第17回 仙台市中学校長会総会 挨拶
仙台市中学校長会長 本木 一昭 
 今年は、例年に比べて格段に春の訪れが早く、新入生を迎えたときには校内の桜も葉桜となりかけていました。令和5年度がスタートして1か月がたとうとしていますが、各学校におきましては、順調に教育活動が始まっているものと存じます。
 本日、仙台市教育委員会教育長 福田洋之様、仙台市小学校長会会長 鎌田康彦様に御臨席を賜り、第17回仙台市中学校長会総会を、このように会員が一堂に会して開催できましたことを、心よりうれしく思います。また、時節柄、御来賓としてお出でいただく方を限定させていただきましたが、関係の皆様に御理解と御協力を賜りましたことに、深謝申し上げます。
 本会は今年度、発足より17年目を迎えます。この間、本市の教育の振興への寄与を目的とし活動してまいりました。諸先輩方が築いてこられた理念や教育に対する強い信念に思いを致すときその御功績に感謝の念を抱かずにはいられません。現会員一同、仙台市の中学校の発展と生徒たちの健やかな成長のために、専心努力してまいる決意を新たにしているところでございます。
 3月末の人事異動では9名の皆様が御勇退、7名の方が御退会となりました。これまでの御尽力に感謝申し上げます。御教示いただきましたことを、しっかりと胸に刻み、受け継いでまいりたいと存じます。そして、新年度となって5名の転入・再入会員を迎え、11名が新しく入会しました。大変心強く感じているところであり、心より歓迎いたしますとともに、御活躍を御祈念申し上げます。
 さて、4月から学校におけるマスク着用の考え方が見直されました。また、5月8日からは、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが変更されます。感染症対策に追われながら、難しい判断を迫られることの多かった3年間でしたが、今後の教育活動においては、校長のリーダーシップの下、単にコロナ禍前の姿に戻すのではなく、教育の本質や時代の要請等を踏まえた創造的な改革に取り組んでいくことが期待されています。
 私たち校長は、「仙台市教育構想2021」に基づき「たくましく、しなやかに自立する子どもの育成」を目指すとともに、全日中教育ビジョン「学校からの教育改革」の理念を踏まえ「未来を創る力」を身に付けさせたり、「学びの場」を充実させたりするための取組を進めていかなければなりません。いじめ・不登校対策や働き方改革、部活動の地域移行、教育DX(デジタル・トランスフォーメーション)の推進等、喫緊の様々な教育課題と向き合いながら、中学校教育が果たすべき責務を深く自覚し、生徒や保護者、地域の皆様の信頼に真摯に応えていきたいと存じます。
 そのために、令和3年に改訂した本会のスローガン「ともに悩みを分かち合い、知恵を出し合い支え合い、創造と貢献を目指し合う仙台市中学校長会 」の下、会員同士の情報共有の緊密化と連携をしっかりと図ってまいります。そして、知恵と力を合わせ、多角的な視点、すなわち、物事の全体像を見渡す視点や、細かいところを注意深く掘り下げていく視点、時代の変化をとらえて先を読む視点を大切にしながら、一歩一歩確実に歩みを進め、職責を果たしてまいる所存でございます。
 結びとなりますが、歴代の会長様はじめ諸先輩各位、仙台市教育委員会、関係諸団体の皆様に、今後の更なる御指導、御鞭撻をお願い申し上げ、挨拶といたします。
                                          令和5年4月27日