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一塚古墳

刳抜式石棺を持つ古墳時代後期の円墳。銅鏡や勾玉などの多数の副葬品が出土。

ひとつかこふん

一塚古墳

Hitotsuka kofun

種別区分
古墳・墓
年代
古墳時代
面積
960㎡

所在地

太白区鹿野1丁目
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解説

一塚古墳は,市の南部にあり,JR長町駅の西北西約0.9kmに位置する円墳であったが,早くに削平されてしまった。丘陵裾に立地し,径24~35mほどとされており,面積は約960㎡である。明治39年(1907)に,板石5枚で蓋をした長さ4.2m,幅約1m,高さ約1mの竪穴式石室が発掘され,中から石棺が発見された。石棺は刳抜(くりぬき)式で長さ238㎝,幅90㎝,身の高さは58㎝である。従来は家形石棺とされてきたが,身の形態などから,船形石棺に含まれるものと考えられる。石棺内から「六乳鳥文鏡」と呼ばれる国産の銅鏡(径16.1㎝)1面,勾玉4点,ガラス小玉458点,臼玉6点,金環1点という多数の副葬品が発見された。これらの石棺や副葬品は東京国立博物館に収蔵されている。古墳の石室が竪穴式石室であったことや,副葬品の銅鏡が比較的大型の部類に属すること,武具や馬具類の出土がないことなどから,この古墳の造営は古墳時代後期(6世紀後半)と考えられる。

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