現在位置
仙台市の遺跡(仙台市HP) >
仙台市の遺跡 >
富沢遺跡

旧石器時代の埋没林と焚き火跡などの人類の活動痕跡を同時に発見。

とみざわいせき

富沢遺跡

Tomizawa iseki

所在地

太白区富沢,泉崎,長町南他
Google mapへのリンク

解説

富沢遺跡は,市の南部にあり,地下鉄長町南駅の周辺一帯に広がっている。西方を丘陵地,他の三方を広瀬川と笊川の自然堤防によって囲まれた後背湿地に立地する。現在は土地区画整理事業により盛土がなされているが,盛土以前の標高は9~16mで,面積は約1,037,000㎡である。昭和57年(1982)の第1次調査から現在まで147次にわたる調査が実施されている。水田跡を主とする遺跡で,弥生時代から近世までの各時代の水田跡が重層して検出される。弥生時代の水田跡は昭和58年に確認され,東北地方では青森県田舎館村垂柳遺跡に次ぐ検出例となった。東北地方中部における水田稲作農耕の開始を解明する上での重要な発見である。また,昭和63年の第30次調査では約2万年前の後期旧石器時代の埋没林が発見された。Ⅳ区27層では森林跡の一角で焚火跡が検出され,その周りで石器を製作していたことが確認された。Ⅳ区27層中から出土した石器は111点で,破損したナイフ形石器が2点含まれている。また,当時の植物種子やシカのフン,昆虫なども多数検出された。このような2万年前の人類の活動痕跡と,それを取り巻く自然環境がともに発見された調査は世界的に例がない。仙台市では遺跡の重要性から保存を決定し,その後新たな保存処理技術にもとづいて,平成8年(1996)に,この焚火跡と森林跡を発掘されたままの状態で保存・公開する「地底の森ミュージアム」を開館した。なお、第30次調査で発見された旧石器時代の石器については,平成12年に発覚した前・中期旧石器ねつ造問題を受け,日本考古学協会が検証を行った結果,25層・26層の石器は本来の地層に包含されていた資料とすることはできないと判断されたが,27層の石器には疑わしい資料が全くなく,後期旧石器時代の確実な資料であることが確認されている。

このページのトップへ戻る